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<Author: 李頎>
<Title: 琴歌>
<Format: 七言古詩>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 琴の歌>
<BookPage: 64>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
主人有酒歡今夕，
請奏鳴琴廣陵客。
月照城頭烏半飛，
霜淒萬樹風入衣。
銅鑪華燭燭增輝，
初彈淥水後楚妃。
一聲已動物皆靜，
四座無言星欲稀。
清淮奉使千餘里，
敢告雲山從此始。
<End Poem>
<Translation>
来客（らいきゃく）を迎（むか）えたあるじであるわたしは、もてなす酒（さけ）のある今宵（こよい）を歓楽（かんらく）の夜（よる）としよう。どうか琴（こと）をかなでて欲（ほ）しい、ここ広陵（こうりょう）の客（きゃく）となった琴（こと）の名手（めいしゅ）よ。

月（つき）は城壁（じょうへき）のあたりを照（て）らして、からすもその明（あか）るさに飛（と）び立（た）とうとし、霜（しも）はあらゆる樹木（じゅもく）に冷（さむ）たく降（ふ）りて、風（かぜ）は衣（ころも）に吹（ふ）き入（はい）って寒（さむ）い。銅（どう）の香炉（こうろ）に芳香（ほうこう）がただよい、はなやかなともし火（ひ）がその明（あか）るさを加（くわ）えている中（なか）で最初（さいしょ）に淥水（りょくすい）の曲（きょく）、後（あと）には楚妃（そひ）の曲（きょく）が演奏（えんそう）された。その琴（こと）の第一声（だいいっせい）がひびきわたると、周囲（しゅうい）の万物（ばんぶつ）は静（しず）まりかえって、満座（まんざ）の人々（ひとびと）はことばもなく、星（ほし）の光（ひかり）りもまばらである。

わたしは、ここ清（きよ）らかな准水（わいすい）のほとりの広陵（こうりょう）に、地方官（ちほうかん）として都（みやこ）から千里以上（せんりいじょう）の地（ち）に赴任（ふにん）している身（み）であるが、思（おも）いきって辞任（じにん）して故郷（こきょう）に帰（かえ）ることを願（ねが）い出（で）る心（こころ）は、この琴（こと）の音（おと）を聞（き）くことから起（お）こったのだ。
<End Translation>